Old Blog Library

「たまには言わせて」あれこれ

 歌っている途中にあれこれ指図するのはおやめください。

「もっと情熱的に!サラ・ボーンみたいに歌って!」

え~~っ!ムリ!

リクエストはうれしいですし、できる限りイメージに

合うようにお応えしたいと思っていますが、私は私であって

「誰それ風に」は無理ですし、そうしたいとも思いません。

 「あの、日本語で歌ってくださると、もっと感動すると

 思うんですが」

「できません」 

ブログにたくさん“和文訳詩”を載せていますが、あれは私が

その歌詞からイメージする風景を、詩として馴染みやすい

日本語で、いかに表現してわかってもらうか、という

テーマで書いています。あの通りにリズムやメロディーに

乗せて歌うことはできませんし、当てはめようとすると、

大幅に言葉をカットしたり変えなくてはなりません。

古来より(大げさ!)その道のプロたちが四苦八苦してきて、

それでもジャズの日本語詩でうまくハマったものは、数える

ほどしかないというのが、英語と日本語の言葉としての

性質の違いを証明しています。

「あの演奏している人たち、昼間は何のお仕事して

いらっしゃるんですか?」

・・・

だいたいジャズ・ミュージシャンというのは、一日中

音楽していてヘッチャラで幸せな人種なのです。才能や

センスがあって、なおかつ、そういう生活を何十年かして

現在の状態なわけですよ。もし、他のお仕事をきちんと

していて、余暇に趣味として音楽して、エムズで仕事として

演奏ができる方がいたらお目にかかりたいものです。

(もちろん、たまには例外もいらっしゃいますが)

 「素晴らしい!よし、次はオレが歌う」

「ダメです!」

「え~どーして?」

「うちではお金をいただいて歌っていただくわけには

 まいりませんので」

 「いいなあ、毎日楽しそうに仕事できて。自分の趣味

 やってりゃお金がもらえるんだものね」

「あれくらいならオレも弾けるな(ステージの真ん前で!)」

「ドラム置いといてくれればしょっちゅう叩きにくるのに。

 今時お客が参加できないライブなんて儲からないよ」

「ねえ、ママ。プロとアマってどこが違うんですか?」

・・・etc.etc.

 

 このように、いろんなお客様を、だいたいみんな

気持ちよく過ごしていただいてお帰りいただくのが、

エムズにおけるプロのお仕事です。