Old Blog Library 2014年02月20日
お釈迦様でも…
子供のころから聴き慣れたフレーズっていろいろ
ありますが、意味もわからずに口ずさんでいたことが多いモノ。
時として物凄い勘違いのまま大人になっていて、ふとした
ところで恥をかいた・・・
という経験は、多くの方がお持ちでは?
先日、国立演芸場の中席(なかせき;ひと月を三つに分けて
その真ん中の10日間)恒例の「鹿芝居(“はなしか”の芝居と
いう意味から)」を観に(聴きに)行きました。
もともと落語は歌舞伎から題材を取っているものも多く
(「芝居噺」とも)この中席を預かる座長の金原亭馬生
(きんげんてい ばしょう)さんの一門には、当代きっての
歌舞伎通;林家正雀(はやしや しょうじゃく)さんを始め
とする芸達者が多く、チームワークも素晴らしいことから、
毎年の恒例行事にもなっているのです。❣️
ご縁があって何度か観ていますが、今年の演目は
『与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)』
「御新造(ごしんぞ)さんえ、女将さんえ、お富さんえ・・・・
いやさお富ぃ!久しぶりだなぁ」
「そういうお前は・・・・?」
「与三郎だ!ぬしゃあオレを、見忘れたかぁ」
・・・「しがねえ恋の情けが仇・・・・」
ま、時代的なモンですからね、このブログをご覧になる方の
中では、ご存知の方のほうが少ないかも、ですが😅
普通は歌舞伎でも、この「源氏店(げんじだな・・・
オリジナルの地名は“玄治店(げんやだな)”)」の場だけを
ピックアップして演じることが多く、そもそもどうして
そういう成り行きになったのかは不明でしたが、今回の
中席では、まず正雀さんが馴れ初めを語り、引き継いで
馬生さんが二人が引き裂かれた事情を語って、しかる後に
この有名な場面をお芝居で演じたので、観客はみんな急に
「お富与三郎通(つう)」になりました。😉👌
これに題材を取った春日八郎のナンバー;
「🎵粋な黒塀 見越しの松に 婀娜(あだ)な姿の洗い髪
死んだはずだよお富さん 生きていたとはお釈迦様でも
知らぬ仏のお富さん🎵」
・・・この冒頭の歌詞を
「黒兵衛」って人だと思っている人が続出(昔の話ですよ。)
さらには「神輿の材料になる松を植えているのかな?」とか、
子供には疑問だらけの歌詞なんですけど、調子のいい歌
なもので、口ずさんでいるうちに覚えてしまいます。
で、後日トンデモナイ恥をかいたりするワケ。
ま、大勢に影響はありませんけどね。
ちなみに現代語に訳しますと、
「シャレた黒板塀の風情のある一軒家、庭の松越しに
垣間見ると、ちょうど湯屋帰りで洗って束ねた髪の
たいそう色っぽい年増が、鏡を覗いて化粧をしているところ😍
やや⁉️あれは元カノのお富じゃないか❗️
木更津の海に一緒に飛び込んで死んだと思っていたのに、
こんなところで優雅な囲われ者になっているなんて、
こりゃあお釈迦様でもご存知なかったことだろうよ。
(チキショー このままで済ますもんか😡)」
・・・背景やら登場人物の心情やらを織り込まないと
見えてこないので、英語のスタンダードよりよほど
訳し甲斐があります。ん❓
ちなみにこの日(14日昼)は正雀さん演じるお富さんが、
帰って来た現在の旦那を迎えるところで
「まあ旦那様、お早いお帰りで」と言うと、
金原亭世之介(よのすけ)さん演じる旦那が
「うむ、思いのほか男子フィギュアが早く終わった」などと
おもむろに答え、客席は大いに沸きました👏👏🤣
本歌舞伎でもアドリブは腕の見せ所ですが、噺家さんたち
の方は、日頃鍛えたこういうシャレ(地口)のほうが
エスカレートしてしまい、本当のセリフがどこかに行って
しまうことも。 世之介さんブログ
いや~~、落語やお芝居は本当に楽しいですねえ。🥰