Old Blog Library 2014年02月26日
通と粋
「ジャズは素人ですから」「曲も知らないし」etcetc….
尻込みする方。「今度はいろいろ勉強して来ます」と
意気込む方。
何年か前にも書いたことがありますが、『期待される
オーディエンス像』というのは、できれば勉強などせず、
先入観を持たずに現場の音に身をゆだね、
「良くわからないけどなんかいい気分」で帰って
くださる・・・これに尽きると思うのです。
もちろん、若い時から好きで好きでたくさんのコレクションを
持ち、いろんな演奏の履歴にも詳しい方が、それについて
専門家と話したい、というのも分からなくはありませんが。
色々なことを勉強して覚えれば、誰でもそのことの
「通」にはなれます。ただし、それを鼻高々と、あるいは
一所懸命他の人に(ある時は専門家に)話す、というのは
「無粋=野暮」と申します。
「おっ❗️そういうことを知ってるなんて、通だね❗️」
というのも確かに一つの褒め言葉ですが、褒めてくれる人は
多くの場合その人よりも良く知っている、あるいはわかって
いるわけです。いわば、生徒が先生に褒められる、という
レベルでの話。
「粋」な人というのは基本的に大人ですから、他人の
褒め言葉など期待もしないし意に介していません。
これも気づく人だけが気づいて
「あの人、粋だな~~~」と思うだけ。
では、どうすれば「粋」になれるか?
残念なことに「粋」というのは、その人の持っている
感性の領域なので、勉強しても精進しても、なれない
ものはなれません。
銀座というところは、もともと通やら粋人が集い、
良くも悪くも(感じ良くも悪くも)行き着いたところの
会話や情景を経験できる場だったのだと思います。
通りの風景が変わっても、老舗がひっそり消えて行ったり、
また、裏切られるような内容になっているとしても・・・
たくさんの通人粋人が残した息吹みたいなものを
まだ感じることができて、それが銀座を大切に思うよすがにも
なっている気がします。 徒然。