Old Blog Library 2006年10月04日
「たまには言わせて」あれこれ
歌っている途中にあれこれ指図するのはおやめください。
「もっと情熱的に!サラ・ボーンみたいに歌って!」
え~~っ!ムリ!
リクエストはうれしいですし、できる限りイメージに
合うようにお応えしたいと思っていますが、私は私であって
「誰それ風に」は無理ですし、そうしたいとも思いません。
「あの、日本語で歌ってくださると、もっと感動すると
思うんですが」
「できません」
ブログにたくさん“和文訳詩”を載せていますが、あれは私が
その歌詞からイメージする風景を、詩として馴染みやすい
日本語で、いかに表現してわかってもらうか、という
テーマで書いています。あの通りにリズムやメロディーに
乗せて歌うことはできませんし、当てはめようとすると、
大幅に言葉をカットしたり変えなくてはなりません。
古来より(大げさ!)その道のプロたちが四苦八苦してきて、
それでもジャズの日本語詩でうまくハマったものは、数える
ほどしかないというのが、英語と日本語の言葉としての
性質の違いを証明しています。
「あの演奏している人たち、昼間は何のお仕事して
いらっしゃるんですか?」
・・・
だいたいジャズ・ミュージシャンというのは、一日中
音楽していてヘッチャラで幸せな人種なのです。才能や
センスがあって、なおかつ、そういう生活を何十年かして
現在の状態なわけですよ。もし、他のお仕事をきちんと
していて、余暇に趣味として音楽して、エムズで仕事として
演奏ができる方がいたらお目にかかりたいものです。
(もちろん、たまには例外もいらっしゃいますが)
「素晴らしい!よし、次はオレが歌う」
「ダメです!」
「え~どーして?」
「うちではお金をいただいて歌っていただくわけには
まいりませんので」
「いいなあ、毎日楽しそうに仕事できて。自分の趣味
やってりゃお金がもらえるんだものね」
「あれくらいならオレも弾けるな(ステージの真ん前で!)」
「ドラム置いといてくれればしょっちゅう叩きにくるのに。
今時お客が参加できないライブなんて儲からないよ」
「ねえ、ママ。プロとアマってどこが違うんですか?」
・・・etc.etc.
このように、いろんなお客様を、だいたいみんな
気持ちよく過ごしていただいてお帰りいただくのが、
エムズにおけるプロのお仕事です。