Old Blog Library 2015年07月13日
オリジナル曲とスタンダード曲
たぶんどの時代にも「最近の若いモンは・・・」という
感覚やら言い方があって「何もわかってない」「話が
通じない」とお互いに思っている、というのは普通の事
なのかもしれません。
スタンダード音楽の現場でも感じるのは「世代の断絶」です。
40歳より下の世代のジャズ・ミュージシャンは、留学
経験者も多く、技術や音楽性にも優れていると思いますが、
彼らのライブに行ったりCDを買ったりした場合に気に
なるのは、私たちが長年なじんで来たスタンダード曲が、
ほんの数曲しか入っていなくてほとんどがオリジナル曲で
構成されている、ということ。 きっとたくさん言いたい
ことがあるのでしょう。既にある曲では飽き足らず、
それよりも良い曲を作れる自信と作りたい意欲が強い
のでしょうね。
けれど、その人のコアなファン以外で、初めて聴いた場合には
「知ってる(やってる)曲だ!へえ、こんなアプローチも
あるのか」というのが楽しみなので、知らない曲ばかり
では、いくら優れた演奏でも、頑張っておとなしく
お付き合いしているだけです。
私はね。
複数のピアニストが話していましたよ。
「たまたま機会があって、息子や娘みたいな、いやそれより
年下の人と共演するとみんなウマイんだよねえ。 でも、
その人たちは、やっぱりオリジナル志向が強いみたい。
ボクらとしたら、スタンダードをどう料理してくれる
んだろう?って興味のほうがあるんだけどなあ。」
駆け出しのころには、まだ河辺さんたち「進駐軍世代」が
お元気で(つまり、日本のジャズとしては「戦前派」に次ぐ
第二世代でしょうか?)、共演させていただく私たちの
前後の世代に、その時代の裏話をしたり、
「イヤ~~あの時の赤ん坊が今一緒にステージに出てる
なんざオツなもんだね」なんていう会話もあり・・・。
演奏家は何とか先輩に認められるような、ビックリさせる
ような演奏をしたいと思い、歌い手は
「先輩よりもっと上手くなりたい」「ウケたい」
「共演者に認められたい」と思って工夫をこらしていた
ような気がします。
でも今、そんなこと、どうでもいいんですね。
自分のやりたいことにさえ邁進できれば。
それも一つの生き方ではあるな、確かに。
ちょっと寂しいけど。🙄
そんなワケで毎日「何の曲を歌うか」は私にとっては
物凄く重要な問題なのです。先輩に
「こんな難しい歌を知ってるなんて、ホントに良く
勉強するねえ」なんて言われたらアウト😫
「いやあ、今日のニアネスオブユーは良かったねえ😀」
と言われたら「やった~🙌」です。
『正しいスタンダード・ラバー』として、今夜も
小林洋さんと一緒に、限りなく美しいアメリカン・
クラシカル・スタンダードに取り組みたいと思います✊